発表会
50年来の友人は『先生』と呼ばれる職業
その友人が主催する生徒たちのダンス発表会を母と一緒に観覧
母とは何日も前から約束していたのに
案の定、前日の電話で
『私が行くのもなんだから あんた一人で行ってきな』と弱気になって言い出し
出不精になった母をどうしても外に連れ出したい私は
『いっつもお母さんは 私のお願いきいてくれないよね!もう二度と実家には帰らないからね』と怒ったフリをしたら
『なんでそんな事言うの じゃあ行くよ』と
さらに友人の
【是非見に来て下さい♪】のメッセージ付きのチケットを見せたら
『えっ?んじゃ行かなくっちゃ』と重い腰が軽くなった
友人と私は20数年前
このダンスを一緒に趣味としてスタートさせた
私は挫折
友人は先生にまで上りつめこんなイベントを主催するまでになった
母は舞台の照明や衣装に 綺麗だから気持ちいいとつぶやきうっとりと見入っていた
ラストに友人の挨拶
なかなか感動的なスピーチだったので
私もホロリ
母も幼稚園時代から知ってる友人を
『こんな舞台であんなに立派に話せてなんて親孝行なんだろ』と涙を拭っていた
斜め後ろには友人のお母さんが座っていて
下をむいて心配な表情 さらにパンフレットで顔を隠している
あーなんかその気持ちよくわかる
帰り道 母に泣いてたでしょ?
って聞いたら
『泣いてないよ!』うそつき!
年末もまたショーを主催するって言ってたね
行く?
『行くよーー 絶対に行くから』
楽しんでくれてよかった よかった